糸と織りと原材料の羊毛の違いでひざ掛けの暖かさが決まる使用しているのはニュージーランド産の「エコウール」。ウールは表面をラノリンというロウ状の物質が覆っているので、汚れがつきにくく、敏感肌の人にもやさしい感触。だから、羊毛の脱脂や紡績が肝心。クリッパンのスローは表面を起毛して暖かさをアップ(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
糸と織りと原材料の羊毛の違いでひざ掛けの暖かさが決まる
使用しているのはニュージーランド産の「エコウール」。ウールは表面をラノリンというロウ状の物質が覆っているので、汚れがつきにくく、敏感肌の人にもやさしい感触。だから、羊毛の脱脂や紡績が肝心。クリッパンのスローは表面を起毛して暖かさをアップ(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
北欧らしいムースの柄(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
北欧らしいムースの柄(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
美しく飽きのこない織り(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)
美しく飽きのこない織り(撮影/外山亮一・スタジオ・テンフォー)

 週刊朝日で好評連載中の「美意識ある生活」。生活品評論家の東海左由留(とうかい・さゆる)さんが厳選したひと品を紹介している。東海さんは日本とヨーロッパで「生活をより豊かに」をテーマに様々なアイテムやサービス、ライフスタイルを取材。自腹で購入し、時間をかけて使用感を検証している。

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 今回は、KLIPPANのスロー・ブランケットを紹介する。

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■なぜウールは、ものによって暖かさが違うのか

 暖気は部屋の上にたまる。だから、しっかり暖房しても足元が冷えてしまうのだ。そんな足元の冷えを解消してくれるのがウールのスロー(ひざ掛け)。わが家ではスウェーデンのクリッパンのものを15年以上、愛用中。原稿を書くとき、居間のソファで、このスローにくるまっていると冷え知らず。ベッドの足元の冷たさが気になるときは布団の上にかけておく。ふんわり軽いのに暖かいのは、ウールの繊維の間にたっぷり空気を含んでいるから。

 ウールのひざ掛け、使い比べるとわかるのだが、メーカーによって暖かさにかなり差がある。何が違うのかを調べると、原材料の羊毛、その後の羊毛の脱脂の程度、糸の紡ぎ方や織りと、各工程でのノウハウの積み重ねが最終的に大きな違いを生む。

 愛用中のスローは、ドイツ在住中にフィンランド人の友人からプレゼントされたもの。寒さが厳しい北欧では、スローが必需品なのだとか。

<今日の逸品>
KLIPPAN(クリッパン)スロー・ブランケット 1万5000円(税別)
問い合わせ先:エコンフォート

■本商品は朝日新聞社の通信販売「朝日新聞SHOP」(http://shop.asahi.com)でもご注文いただけます。
フリーダイヤル 0120-013-193(年末年始をのぞく毎日9:00~19:00)
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週刊朝日 2014年12月12日号