死亡例も 妊婦が知らない早産治療薬のリスク (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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死亡例も 妊婦が知らない早産治療薬のリスク

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 妊娠中に服用できる薬が限られているのは周知のとおりだが、赤ちゃんが予定よりも早く生まれてしまいそうな「切迫早産」の状態では、早産を抑える薬が使われている。その薬に重篤な副作用があることが指摘され、本誌の取材で妊婦の死亡例まで出ていることがわかった。

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 愛知県に住む会社員のAさん(42)は3年前の妊娠中に、急に腹痛に襲われた。初めての出産を控えた妊娠18週目のことで、近くの病院に救急車で運ばれ、医師から、こう言われた。

「流産しかけているから、張り止めの薬を点滴します。それしか方法はありません」

 張り止め薬とは、子宮の張りを抑えることで早産を治療するもの。Aさんは、当時の状況をこう振り返る。

「点滴されたとたん、天井がグルグル回るように見え、意識を失いました。入院中ずっと点滴をし、心臓の鼓動が激しくなり、気持ちが悪く、ただ苦しいだけでした。食事ものどを通らず、精神的に不安定になってきて、『もう苦しいから赤ちゃんいらない』と叫んでおなかをたたいて……。今思うと頭がおかしくなっていたんだと思います」

 点滴を受け続ける入院生活は約2週間におよんだ。その後も、入退院を繰り返し、腕は点滴の針を刺す場所もないほど針の痕だらけの状態に。それでも37週目に男児を出産し、幸いにして母子ともに健康だった。

 しかし、Aさんは衝撃的な事実を突きつけられる。Aさんが「張り止めの薬」と説明されて点滴を受けた薬は、子宮収縮抑制剤「塩酸リトドリン」(一般名)といい、母子ともに重篤な副作用が指摘されているものだった。以前からこの薬の危険性を訴えてきた、名古屋大学名誉教授(産婦人科)の水谷栄彦医師は、こう話す。


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