好奇心の森「ダーウィンルーム」自然科学や文化人類学の本をメーンに、動物の剥製や昆虫の標本などが所狭しと並べられている。店名は、探検旅行に出かけ、常識にとらわれずに研究に取り組んだ自然科学者のチャールズ・ダーウィンから着想を得た東京都世田谷区代沢5-31-8 グリーン沢101/定休日・隔週木曜日(撮影/山本倫子)
好奇心の森「ダーウィンルーム」
自然科学や文化人類学の本をメーンに、動物の剥製や昆虫の標本などが所狭しと並べられている。店名は、探検旅行に出かけ、常識にとらわれずに研究に取り組んだ自然科学者のチャールズ・ダーウィンから着想を得た
東京都世田谷区代沢5-31-8 グリーン沢101/定休日・隔週木曜日(撮影/山本倫子)
にゃんダフルな猫本コーナー「にゃんこ堂」一般書を販売する姉川書店内に昨年6月、猫本コーナー「にゃんこ堂」を開設した。今や全国の猫好きが訪れる、猫本の聖地東京都千代田区神田神保町2-2/定休日・日曜日(撮影/家老芳美)
にゃんダフルな猫本コーナー「にゃんこ堂」
一般書を販売する姉川書店内に昨年6月、猫本コーナー「にゃんこ堂」を開設した。今や全国の猫好きが訪れる、猫本の聖地
東京都千代田区神田神保町2-2/定休日・日曜日(撮影/家老芳美)

 活字離れが進み、毎年約500店の書店が姿を消している。そんなご時世に、国内外から客が訪れる「珍しい本屋」がある。

【写真】その他「個性派書店」はこちら

 ペンギンやシマウマの剥製があったり、おいしそうな食べ物の匂いが漂っていたり。本屋の枠にとどまらない、個性的な特徴を持つ。一見、書店とは思えない品ぞろえは、「(お客様に)好奇心のアンテナを立てていただけるものを置いた結果」(ダーウィンルーム)だ。

 起死回生の手段として、個性派へと転身を遂げた書店もある。姉川書店は昨年6月、店内に本コーナー「にゃんこ堂」を設けた。もともとは一般書を中心に扱っていたが、本や雑誌が売れない。廃業も考えていた時、会社勤めの娘から「猫本」の提案をされた。今では、全国から猫好きが押し寄せ、1年前に比べ、売り上げは3割増えた。

 どこにもないオンリーワン。だからこそ個性派書店は、人を惹きつける。そこに一歩足を踏み入れると、好奇心をくすぐられる、新たな本との出会いが待っている。

週刊朝日  2014年10月3日号