創業者と現社長のバトルが泥沼化している。みんなの党の渡辺喜美前代表(62)と浅尾慶一郎代表(50)。

 コトの発端は、8億円借り入れ問題で4月に代表を辞任した渡辺氏が今月10日、党所属議員21人のうち11人を集めて会合を開いたこと。「浅尾代表が野党再編に走るのであれば、辞めてもらいたい」とブチまけた。

 渡辺氏からの突然の辞任勧告に浅尾氏は激怒。「(与党再編を目指す)渡辺氏とは路線が違う。出ていってもらうことが必要」と反撃した。渡辺氏も「党の“創業者”が出ていくことはない。浅尾さんこそ、党を作って出ていったらどうだ」と応戦。17日の民放報道番組で「あなたは不見識」「いや、おかしいのはそちらだ」とののしりあった。

 同日午後の両院議員懇談会では浅尾派、渡辺派に分かれての大バトルも繰り広げられた。出席した議員が言う。

「浅尾派の水野賢一幹事長がペーパーを配って野党再編しかないと述べると、渡辺派の議員が『なんでその考えをブログで発信するんだ。軽率だ』と一斉攻撃。別の浅尾派の議員が『渡辺さんは8億円の問題をしっかり説明するのが先』と言うと、渡辺氏自身が『当時、会見を開いたし、党の調査にも協力した。パンツまで脱いだ。調査内容は浅尾代表が発表したじゃないか。これ以上、何をしろというんだ』と声を荒らげて反論。もう学級崩壊状態でした」

 不毛なののしりあいは2時間も続き、もはや修復は不可能。みんなの党は今後、浅尾派、渡辺派、無所属の3分裂が予想される。その後、維新の党や次世代の党への合流もあるだろう。

週刊朝日  2014年10月3日号より抜粋