サファリジャケットに、しっかりめのショルダーバッグ、そしてグラデーションのサングラス…… こんな活動的なコーディネートは初めて見るよ。旅先の雰囲気に合わせたハードな演出だろうが、白のスラックスを合わせて、上品さをキープ=1976年6月、ヨルダン。ナバタイ族の首都として栄えたペトラ遺跡を見学する (c)朝日新聞社 @@写禁
サファリジャケットに、しっかりめのショルダーバッグ、そしてグラデーションのサングラス…… こんな活動的なコーディネートは初めて見るよ。旅先の雰囲気に合わせたハードな演出だろうが、白のスラックスを合わせて、上品さをキープ=1976年6月、ヨルダン。ナバタイ族の首都として栄えたペトラ遺跡を見学する (c)朝日新聞社 @@写禁

 ファッションデザイナーのドン小西氏が、10月20日に傘寿を迎える美智子さまのファッションチェックを行った。

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 しかし驚いたね。当時のトップファッションにいつも身を包んでいらっしゃる。いや、服そのものは比較的シンプルなんだよ。でも帽子やバッグなどの小物を効果的に使ってエレガントな雰囲気を醸し出している。

 さらに舌を巻くのは「白」の使い方。たとえばサファリジャケットも、白いシャツとスラックスを合わせると、たちまち美智子さまらしいエレガントなファッションに様変わり。トレードマークのパールも白が効果的なアクセントになって、どんな場面でも上手に活用してるよね。

 本来、モードの世界は手が届かない高嶺の花。ところが美智子さまが着るととたんに、誰でも手が届きそうな庶民のお手本になってしまう。人間性なんだろうね。今の時代だったら、もっと世界のファッションアイコンのような存在になっていたんじゃないかな。美智子さまはオシャレな方。今回あらためてそれを感じた次第です。

週刊朝日  2014年9月26日号