開放感あふれるデッキ上に、耳慣れた「ラジオ体操」の音楽が響き渡る(撮影/写真部・東川哲也)
開放感あふれるデッキ上に、耳慣れた「ラジオ体操」の音楽が響き渡る(撮影/写真部・東川哲也)
親子3世代でクルーズの旅を楽しむ後藤義彦さん一家(撮影/写真部・東川哲也)
親子3世代でクルーズの旅を楽しむ後藤義彦さん一家(撮影/写真部・東川哲也)

 ダイヤモンド・プリンセスの旅はラジオ体操から始まる。毎朝6時45分になると、100人以上の乗客がデッキ上に集う。

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「夏休みの公園とは開放感が一味も二味も違いますね」

 そう話すのは、親子3世代で乗船していた、東京都豊島区在住の後藤義彦さん(43)。「海の上の体操は気持ちいい」と娘の理子ちゃん(5)も目を輝かせる。

 このクルーズでは、ラジオ体操をはじめ盆踊り大会や縁日など日本発着船ならではの催しや、ダンスパーティーやカジノレッスンなど、非日常的なイベントが盛りだくさん。

 盆踊り大会に参加していた、東京都板橋区在住の多賀部尚一さん(76)・徳子さん(72)夫妻は、アメリカで暮らす孫2人と4人で乗船した。

「毎年、夏休みに孫たちが日本に遊びに来る。30年ほど前にも娘と船に乗った。孫に同じ思い出を残したかった」(尚一さん)

 9泊10日の旅程のうち、2日間はフォーマルナイト。男性はスーツ、女性はドレスや着物などを着用して、船内は華やかな雰囲気に包まれる。

 前出の後藤さんの母、良子さん(82)は孫にドレスを贈った。

「喜ぶ孫の顔を見られて幸せ」

 乗客の平均年齢は70歳。子や孫たちと旅を楽しむ姿があちこちで見られる。

「船旅は移動で疲れないし、毎日、孫の喜ぶ顔が見られる。元気なうちは毎年参加したい」

 祖父母から孫へ、親から子への優雅な夏休みのプレゼント。きっと忘れられない思い出になったはずだ。

■2015年の「ダイヤモンド・プリンセス」の旅(クラブツーリズムチャーター企画)
期間:2015年4月29日(水)~5月7日(木)
代金:1人18万~119万円 寄港地:青森、境港(鳥取)、済州島(韓国)、長崎。横浜港発着
http://www.club-t.com/special/abroad/princess-cruise/?link_id=cSoB

問い合わせ:クラブツーリズム (TEL)03–4335–6262 または「クラブツーリズム プリンセス」でウェブ検索

週刊朝日  2014年9月12日号