同ジャンルを確立させたのは07年から4年ほど執筆された小説『女皇の帝国』『女皇の聖戦』シリーズだった。光文天皇の長女、那子(なこ)内親王が海軍元帥として活躍するという架空の設定だ。最近も、花とゆめコミックス『パレス・メイヂ』2巻が刊行。明治から大正の架空の日本を舞台に軍服を着た女帝彰子と少年侍従の宮廷生活を描いて人気を博している。

 いずれもヒロインはロングストレートの髪に切れ長の目を持つ美少女。眞子さま佳子さまを重ね合わせる書き込みもチラホラみられる。

 萌えるファンの嗅覚は鋭い。女皇シリーズ作者の吉田親司氏は、制作過程について、こう打ち明けた。

「小説の企画を持ち込んだのは出版プロデューサーでした。私が執筆した段階で設定は大幅に変えましたが、当初はブームを追い風に眞子さまをモデルにしたようです」

週刊朝日 2014年9月12日号より抜粋