(※イメージ)
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 一昨年のNHK紅白歌合戦で「ヨイトマケの唄」を歌い、話題をさらった歌手の美輪明宏さん。作家・林真理子さんとの対談でその舞台裏を明かした。

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林:美輪さんのコンサートには、若い女性がとても多いですね。おじさんおばさんが、ノスタルジックに昔を懐かしむのではなくて、若い子が発見をしに来るんですね。

美輪:20代30代が圧倒的に多くて、下は高校生ですからね。若い方々は、求めているんですよね。

林:一昨年の紅白歌合戦で、美輪さんが「ヨイトマケの唄」を歌ったら、若い人はみんな大騒ぎしましたけど、私のようにしょっちゅう美輪さんの舞台を見にいっている者は……。

美輪:林さんが週刊誌のエッセーにお書きになったの、拝見しましたよ。ありがとうございます。

林:いえ、とんでもないです。でも昔からのファンの私でさえ、やっぱりすごいと思って、これは世間が騒ぐだろうなと思いました。

美輪:歌の邪魔になるものはすべて排除したかったので、打ち合わせでは「装置はいりません、スポットライトが2本あればけっこうです」とお伝えしたんです。衣装は黒のセーターとズボン、カメラ割りも3カットぐらいの使い回しでとお願いして、それから、「トリは絶対困ります」と言いました。

林:どうしてですか。

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