室井佑月「なんつー卑怯な政権だ」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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室井佑月「なんつー卑怯な政権だ」

連載「しがみつく女」

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「もう世界に約束しちゃったからさ」

 国民の意見も聞かず、それで押し通そうとするなんて。あの方がいうように、この国の最高責任者は今はあなたなんでしょうけど、この国は国民主権。主役は国民なんですけど。

 国のあり方である憲法をいじるっていうのに、なぜ国民に見えるように議論をしつくさないのだ。

 新聞によれば、

「実際、安倍首相は(7月)一日の閣議決定後、六日からニュージーランド、豪州、パプアニューギニアのオセアニア三カ国を巡り、解釈改憲の意義を説いた。さらに最重視するのは、年末に予定されている日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の再改定とみられる」

 だってさ。

 こりゃあ、安倍内閣が倒れたその後の後遺症にも悩まされそうだ。勝手に約束してきちゃってんじゃん。

 そういえば、集団的自衛権行使容認の閣議決定後、某公共放送でこの問題をちょろっと取り上げたとき、あたしは解説委員の方に不安だと思う事柄を2、3質問したのだ。

 その方は、

「まだ閣議決定の段階で、これで決まりじゃない。これから議論がしつくされ……」

 と何度もいっていたぞ。ほかのテレビ番組もウオッチしてみたが、解説委員はみんなそういっていた。ぜんぜんそうなってないじゃんか。

 やっぱ、暴走政権にものを申すには、国民の一人一人が不安も不満も躊躇なく口に出すようにして、これから約10カ月間に起きる知事選や来春の統一地方選へ、影響を与えまくるってことだけかも。

 がんばろう。

週刊朝日 2014年8月22日号


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室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中。

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