子どもの病気ではない? 加齢で進行する「斜視」の治療法 (3/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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子どもの病気ではない? 加齢で進行する「斜視」の治療法

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「手術の際は、眼の表面に局所麻酔を点眼します。手術に時間がかかると痛みが出てくるので、麻酔の点眼を追加しなくてはなりません。そうなると眼の筋肉が麻痺してくるため、術中に確認する眼の位置が、実際とは異なり、的確な矯正ができなくなります。手術時間が短ければ、麻酔の追加が不要になり、本来の眼の位置を確認でき矯正の精度が上がります」

 さらに、手術に時間がかかると、手術部位が空気にさらされる時間が長くなることで、筋肉の周りの組織が癒着して硬くなるという。将来、もしも斜視が再発して、前回手術した筋への追加手術が必要になったとき、癒着した部分をはがす痛みが出て出血しやすくなり、本人の負担が増える。

「追加手術が必要になることは少なからずあるので、癒着を極力避けておくことは大切です。手術時間が短いと患者さんの負担も軽くなります」(同)

 斜視手術は健康保険が使える。日帰り手術を実施している施設もあるが、同院では3泊4日の入院が必要だ。術後4年間は定期検診で眼のずれがないかどうか経過観察を続ける。

「間欠性外斜視の手術は80歳でも受けられますから、高齢だからとあきらめることはありません。お近くの斜視外来のある眼科で相談してください」(同)

 術後、1年2カ月が経過した森さんは斜視が治り、人と対面したときに感じていた苦痛から解放された。本を読んでも疲れず楽になった、と明るさを取り戻したという。

週刊朝日  2014年8月1日号より抜粋


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