“ええ加減”じゃなく“よい加減” 片岡愛之助が目指すところ (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“ええ加減”じゃなく“よい加減” 片岡愛之助が目指すところ

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週刊朝日

「歌舞伎の世界では、“40、50は洟垂れ小僧”なんて言われますが、僕も最近ようやく、洟垂れ小僧に成れてきたのかもしれないな、と思えるようになりました(笑)。父がよく言ってたんです。適当という意味の“ええ加減”じゃなく、“よい加減”を見つけなさい、と。若い頃って頑張れちゃうから、頃合いをセーブすることができない。でも、がむしゃらな芝居って、観てるほうもやるほうも疲れるんですよ。先輩たちの教えは、聞いたばかりのときは、理屈ではわかっていても体現できない。でも時間が経ってみると、『こういうことか』と腑に落ちるんです」

 とはいえ、最近は映像や歌舞伎以外の舞台にも積極的に立つようになった。今は舞台「炎立つ」の稽古の真っ最中だが、これは5年前の舞台「赤い城 黒い砂」が終わったあとの、演出家の栗山民也さんとの「また何かやりましょう」という約束が、ようやく実現したものだ。歌舞伎以外の仕事では、常識を超えた発想に出会えるのが刺激的なのだそう。

「今後の目標? いつか“当たり役”と言われるような役に出会えたら幸せですね。歌舞伎はいくつになっても同じ役ができるのですが、20歳と70歳で同じお姫様の役をやってどっちが可愛いかと言ったら、本当に可愛いのは70歳のほうなんです。世阿弥は、それを、“時分の花と真の花”と言っています。いつか僕も、真の花を咲かせられたら」

週刊朝日  2014年8月1日号


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