“号泣県議”野々村氏を叩いている人もヒステリー状態?
こうした過熱ムードのなかで、ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「野々村氏だけでなく、叩いている側も一種のヒステリー状態に陥っているのではないか」と懸念する。
「皆が叩いているから、流れにのって面白がっている。まさに憂さ晴らしです。自分たちは安全な場所にいながら、裁きが下されるまで好き放題に叩く風潮はいかがなものか」
確かに、野々村フィーバーの火付け役である当の本人は11日付で辞職。県議会は虚偽公文書作成・同行使容疑で兵庫県警に刑事告発。詐欺容疑での立件も視野に実態解明が進められている。
今年に入ってからの“偽ベートーベン”こと佐村河内守氏、STAP細胞で注目を浴びた小保方晴子氏などの騒動も今回同様、“お祭り”に発展した。それを踏まえ、精神科医の香山リカ氏は今後を推測する。
「遠慮なく叩ける人がいたら、一斉に集中砲火で攻撃する傾向が強まっている。それは決して社会正義ではない。消費し尽くしたら、また次のターゲットへ雪崩のように向かうはずです」
※週刊朝日 2014年8月1日号より抜粋
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