子や孫への贈与にも(写真はイメージ) (c)朝日新聞社 @@写禁
子や孫への贈与にも(写真はイメージ) (c)朝日新聞社 @@写禁

 子や孫に資産を残すとしたら現預金? 不動産? それとも孫の教育資金を1500万円まで非課税で贈与できる「教育資金贈与信託」? この選択肢に「子ども版NISA(少額投資非課税制度)」が加わる可能性が出てきた。7月上旬、ある経済誌が、政府は2016年をメドに「子ども版NISAの創設に動き出した」と報じたのだ。

 詳しい内容の検討はこれからとされるが、子や孫の名義でNISA口座を開き、そこで株式や投資信託が運用できるという。将来的には、その資産を子や孫が引き継ぐことになりそうだ。実際に使えるようになれば、世代を超えた資産移転がしやすくなるだろう。

 今でも年110万円までの贈与は非課税だが、子ども版NISAを使って年100万円を積み立て投資していけば、子や孫に渡す際は運用次第でさらに資産を増やせる可能性も出てくる。

 投信評価会社のイボットソン・アソシエイツ・ジャパン「投資信託事情」の島田知保編集長は期待を寄せる。

「最大のメリットは、贈与税の枠内で資産を移動できるので相続対策になること。子や孫と一緒にお金について学びながら投資できるのは素晴らしいことです」

 都内の70代の女性は、最近の関心事はもっぱら孫への相続だという。

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