介護に必要なのは適度な「ホラ話」? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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介護に必要なのは適度な「ホラ話」?

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 もうすぐ土用の丑の日だけれど、ええかっこしいで特上を注文したら、次からずっと特上を食べることになってしまう。見えを張ったわけでなければ「今日は並で」と言えるけれど、一度見えを張るとそれをずっと続けなければならなくなるのだ。

 本気で正直に生きていたら、そんなことで苦しむ必要もない。逆に言えば、悪いことをして年を取ったら、人は絶対に苦しんで死ぬことになると思う。

 一番最低なのは金の絡んだ嘘だ。何年も前から振り込め詐欺が話題になっているけれど、いまだに「老後のためにとっておいたお金を騙し取られた」という話が絶えない。嘘をついて人の金を取る、しかも高齢者から騙し取るというのは、最低の嘘だ。

 同じ嘘であっても、お金のかからない嘘はいいと思う。どんなホラ話であっても、それが笑いにつながっていくのであれば、それは良い嘘だ。

 俺は漫才をやっているときもホラ話をしていたようなものだから、その経験は介護をする上でも役に立った。介護をするとき、適度にホラをまぜて話すのは、決して悪いことではないと思っている。目の前にいる相手を何とか楽しませようと思っていれば、段々ホラの表現力も豊かになってくるはずだ。

 しゃべくりが下手な若手漫才師でも、何年か介護を経験して、目の前にいる相手を笑かす練習を積めば、漫才がうまくなるかもしれない。

週刊朝日  2014年7月25日号


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