ドラマ「ファースト・クラス」は沢尻エリカの“転落人生”と重なる? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ドラマ「ファースト・クラス」は沢尻エリカの“転落人生”と重なる?

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 しかし、時の流れとは恐ろしいもの。『ライフ』のころは手探りだった人間関係の力学の描写が、『ファースト・クラス』では「マウンティングランキング」という“格付け”の形で表されます。編集部内での上下関係がナレーションで説明され、登場人物の心の声はテロップで流れる。つまり可視化されるのです。それはまるでバラエティ番組のようで、そこまでやるのかと、驚かされます。

 とはいえ、最大の見どころは主演を務める沢尻エリカの存在感でしょう。

 沢尻はかつて映画『パッチギ!』での演技が絶賛されて以降、映画賞を総なめにし、若手女優として高く評価されたのですが、映画『クローズド・ノート』の舞台挨拶で出演の感想を聞かれた時に「別に……」と答えた際の態度の悪さから激しくバッシングされ、仕事が激減してしまいました。

 その後、12年の映画『ヘルタースケルター』で、全身整形の美女・りりこの鬼気迫る演技が大いに注目され、女優として復活したのですが、出演作がなかなか増えないのが現状。おそらく今までのイメージが強烈すぎて、何を演じてもエリカ様という個性が前面に出てしまい、起用しにくいのではないかと思われます。

 そんななか本作は、あえて沢尻エリカという看板を前面に打ち出しています。
 LiLiCoによる冒頭のナレーションでは、「エリカが~」と、吉成ちなみという役名ではなく、沢尻エリカと呼ばれており、物語自体も、社内イジメに立ち向かうちなみの姿と、清純派女優から転落して“ビッチ・ヒロイン”として復活した沢尻の人生を重ねるかのように進んでいきます。

 もはや、彼女が演じられるのは沢尻エリカだけなのかもしれません。しかし、どんなフィクションよりも「沢尻エリカ劇場」というドラマの方が、スキャンダラスでスリリングなのです。

週刊朝日  2014年7月4日号


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