「潜在能力はダルビッシュに匹敵」話題になった投手 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「潜在能力はダルビッシュに匹敵」話題になった投手

連載「ときどきビーンボール」

 毎試合出場する野手と違って、先発投手は5、6試合に1度。ただ、エースの影響力というのは計り知れないよ。登板試合ではいちばん長い時間グラウンドに立っている。捕手をのぞく7人の野手がその背中を見る。マウンドやベンチでのしぐさ、すべてがチームの士気に直結する。そして、他の投手陣もその姿勢を見る。

 金子が投手全体にいい相乗効果をもたらしているのは、1試合でわかったよ。私は西武での現役時代に渡辺久信、工藤公康、郭泰源ら、年下の投手たちに絶対に負けないという気持ちを持っていた。練習一つとってもそうだし、成績も負けないぞと自らにハッパをかけていた。チーム内の競争意識をあおるために意図的にやった部分もある。

 私の現役時代と違って選手の気質も変わった。しかし、金子には、自分の仕事をこなすだけでなく、どうやったらチーム全体の意識を高められるかも考えてほしい。

 昨年は楽天が球団創設初の日本一となった。そこには田中将大がいた。今年はオリックスが1996年以来、セ・リーグでも広島が91年以来の頂点を狙っている。オリックスには金子、広島には前田健太がいる。

 長く優勝から遠ざかっているチームが勝ち切るには、勢いとともにチーム内の化学反応も必要だ。そして、必ずといっていいほどそういうチームには、スーパーエースが存在している。

週刊朝日 2014年6月20日号


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東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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