長時間労働で心筋梗塞に それでも「残業代ゼロ」を強行するのか? (2/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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長時間労働で心筋梗塞に それでも「残業代ゼロ」を強行するのか?

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 倉庫から自宅まで2時間半ほどかかる。睡眠時間を確保しようと帰宅をあきらめ、早めに目的地に着いてトラックの車内で仮眠をとっていた。トラックには布団や着替えも積んでいた。

 最後の荷下ろしが終わると、やはり昼ごろになる。それから都内の倉庫に戻って──この繰り返しが続いた。18時間働く日もあった。

 さらに厳しかったのは、荷主の倉庫でただ待っていることだ。荷主はぎりぎりまで買い注文を受けており、「何をいくつ、どこに運ぶのか」がなかなか決まらない。こうした待機は、長いときには16時間に及んだ。

 その間、トラックから離れるわけにはいかなかった。冷凍食品を積むときにはエンジンをかけたまま、トラックの冷凍庫の温度を管理する必要があったからだ。

 こうした勤務で、1週間ずっと自宅に帰れないこともよくあった。労働時間は、なんと月400時間に達することも。労基法で定められた「1日8時間、週40時間」の2倍以上にもなる。

 当然、体は無傷ではいられない。入社から2年足らずの05年8月、トラックを運転中に左右の脇の下に差し込むような激痛が走った。大量の鎮痛剤をラムネ菓子のようにかじり続けても治まらない。配送先で「救急車を呼ぼうか」と心配されるほどの状態になった。

 その日はなんとか勤務を終えて自宅に帰ったが、翌朝には我慢できずに救急車を呼んだ。病院に搬送される途中で目の前が真っ暗になり意識を失った。


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