「もっとカラオケを歌っておけばよかった…」認知力アップデイケアとは 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「もっとカラオケを歌っておけばよかった…」認知力アップデイケアとは

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 認知症早期治療の実体験ルポを行っている、本誌の山本朋史記者(62)。筑波大学附属病院の認知力アップケア730病棟の学習内容について、リポートする。

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 認知力アップケアでは教室で教えてもらったことを家庭で自習することを推奨する。スポーツでは定期的に「宿題」も出される。自宅で生活習慣に上手に取り入れることが大切という。

 730病棟のみんなが明るいことは、ぼく自身の印象でもある。不思議な効果だ。「音楽療法」も一度だけ受けた。おなかの底から声を出す訓練から始まった。参加者は回を追うごとに増えている。参加者は38人。テレビの影響などもあったのだろう。730病棟いっぱいに椅子を円形に並べて、先生が口を大きく開けておなかから声を出すように指示するが、これが意外と難しい。

 ぼくは、自分では、口を大きく開けて大きな声を出しているつもりだが、先生は、

「もっと出るはず。はい、口を大きく開けて」

 と言い、口を縦に開けさせて「ツー」という音や、横に開かせて「エー」という音を出させる。30分も続けていると体中が熱くなってくる。

 次は歌だ。高齢者にはなじみの「チャンチキおけさ」や、3月末で終了した朝ドラ「ごちそうさん」の主題歌だった、ゆずの「雨のち晴レルヤ」など、新旧取り混ぜて全員で歌う。

 先生が小型電子オルガンで伴奏してくれるので、ぼくも、なんとかついていくことができた。昔はカラオケに行ったこともあるが、もう15年以上は遠のいている。調子外れで、何とも様にならない。もっと若い人たちに付き合ってカラオケをやればよかった。

週刊朝日  2014年6月6日号より抜粋


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