安倍総理の靖国参拝に古賀元幹事長「リベンジ、またか…」の思い

 集団的自衛権の行使容認、靖国参拝など右傾化を突き進む安倍政権。いち内閣の危険な動きに自民党の元重鎮、古賀誠氏(73)が吠える。

――古賀氏は2002年から10年間、日本遺族会の会長を務めた。昨年12月に突然行われた安倍首相の靖国参拝を、どのように感じたのか。

古賀:一報を聞いたときは、うーん、なんか前回首相のときにできなかった参拝のリベンジをされたのかなあと思いました。またかと。でも首相の思いや立場だけで行動するのではなく、靖国に祭られている英霊、ご祭神が政治に何を求めているのかを先に考えてほしかった。

 靖国には戦争で命を落とさざるを得なかった約250万柱が祭神として祭られています。ほとんどの人が敵の弾ではなく、餓死や病気など戦わずして死ななければならなかった。「自分たちが死んだことを無駄にしないでください」「われわれみたいな20歳や30歳の若さで亡くなった人たちが、再びそんなことにならぬようにしてください」。心の底からそうお願いされていると思います。ですから総理が参拝されたことに対し、本当に喜ばれたのかなと思います。

――古賀氏の複雑な思いの背景には、1978年のA級戦犯の靖国神社合祀(ごうし)で、首相の靖国参拝が政治問題化。天皇陛下が参拝されていない現実がある。

古賀:そもそも靖国神社は天皇家のおまつりなんですね。お参りができなくなったのは戦争責任者の合祀によるものだというのは論をまたない。戦争で命を落とさざるを得なかった人が祭られている靖国に、天皇陛下がお参りになれないことは異常なこと。祭神はいちばん残念で無念でしょう。威勢のいい人たちが「諸外国に干渉されたくない」と言うなら、国内で解決しなきゃ祭神が浮かばれない。

――8月15日の靖国神社は怒号が飛び交う喧騒(けんそう)に包まれる。

古賀:そうそう。ナショナリズムがぶつかり合っちゃってね。右翼は右翼で街宣活動でガンガン鳴らす。左翼は左翼でガヤガヤ音を鳴らす。自分の命をささげた人たちがですよ、悲しくて安らかに眠れるわけないじゃん。しかも、夜には屋台が出る。やめてよと言いたいよね。

週刊朝日 2014年5月23日号より抜粋

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