泣いて忘れて“異種合葬” 今どきベランダお墓事情 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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泣いて忘れて“異種合葬” 今どきベランダお墓事情

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週刊朝日

 都内の自営業者Oさん(44)宅のハムスター、「プリン」ちゃんがこの春、2年の天寿をまっとうした。一家は号泣した後、「近くにいたいから」と、ベランダのプランターにお墓をつくることにした。嗚咽しながら土を掘っていくと、

「コツン」

 何か軽くて硬いものがスコップの先にあたった。

「オモチャの部品か何か埋まってたのかな?」

 さらに掘ると、一同は驚愕した。土の中から現れたのは、2年前の夏に死んだゲンゴロウの「ゲンス」だったのである。当時も涙ながらに、「家族葬」していたのに、すっかりゲンスは忘れられていた。

 カラカラに乾いて軽くなっているが、ほぼ原型をとどめ、プラスチックのオモチャのようでもあった。

 深い悲しみの中、唐突すぎるゲンスとの2年ぶりの「再会」。原形をとどめていたのに驚きつつ、葬儀は再開された。もう一度ゲンスを埋め、上にプリンちゃんをのせ、土を被せた。

「プリン、ありがとう。ゲンスと仲良くね」

 一家は再び号泣した。見ず知らずのゲンスとひとつ墓に入れられたプリンちゃんがどう感じていたかは、だれも知らない。

週刊朝日  2014年5月9・16日号より抜粋


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