谷原章介「岡田准一さんに会ったとき、熱いオーラを感じた」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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谷原章介「岡田准一さんに会ったとき、熱いオーラを感じた」

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 NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で、官兵衛のライバルである竹中半兵衛役を演じる谷原章介さん。谷原さんは、官兵衛役の岡田准一さんに会ったときに熱いオーラを感じたという。

「司馬さんの本にはまって集中的に読んだのは、NHKの大河ドラマ「新選組!」に出演したときです。『竜馬がゆく』『新選組血風録』『燃えよ剣』など関連書を読んでおもしろかったので、『国盗り物語』などにも作品を広げました。今回、大河「軍師官兵衛」で竹中半兵衛を演じるため、10年ぶりに『国盗り物語』『播磨灘物語』『新史 太閤記』を読み直しました。司馬さんの作品は歴史の動乱時代には立場によって見方が変わってくるところがおもしろい。史実はひとつですが、司馬さんの角度が加わって司馬ワールドが生まれてきます。実際は司馬さんなりの解釈もたくさんあると思いますが、司馬さんが書くとすべてが史実のように見えてきます。

 竹中半兵衛は欲のない完璧主義者だと思います。石山本願寺攻めなど残虐なことをやった信長の考え方には従えないが、秀吉の魅力には感じるものがあって天下統一のために仕えるという半兵衛の考え方はよくわかります」

「両兵衛」とも呼ばれる官兵衛と半兵衛。同じ軍師でも静の半兵衛、動の官兵衛と言われた。半兵衛役の谷原さんは、官兵衛役の岡田准一さんに会ったときに熱いオーラを感じたという。

「感情で走る熱き官兵衛を諌(いさ)めるシーンや、激昂(げっこう)している官兵衛に本当に大事なことは何かを静かに諭す場面が、二人の関係をよく表しています。また、二人が最初に出会うシーンでは、岡田さんに、

『半兵衛様のまわりをちょろちょろ動き回りたい』

 と言われて驚きましたが、すべてを受け止めるのが半兵衛だと思い、こちらは動かずに演じました。軍師には一般的な武将と違って左脳的な働きが必要です。岡田さんの熱さを感じたときにちょっとしたリアクションをすると効果があるなと思いました。半兵衛は普通は無駄な動きをしないし、感情もほとんど出さない。ただ、官兵衛の息子・松寿丸を守ったときは決心を固めていたと思います。いつごろからか軍師として自分の後を継ぐのは官兵衛しかいない。36歳の若さで病死するときはそう思ったに違いありません」

 谷原さんは撮影に入る前、稲葉山城にものぼり、半兵衛の墓にもお参りをした。

「半兵衛は乱れた戦国の世の中を早く平和な世の中にするために天下統一をしたいと考えていた。それは私的な欲からではありませんが、かと言って万人のために生きる人でもないと思います。会社で例えるなら会計や総務で、実動部隊から『この領収書落としてよ』と言われても『それはできません』と言う合理的なイメージがありますね(笑)。秀逸で優しいところばかりではなく、説教くさくて、辛気くさいところもあったと思います。官兵衛にとっては目の上のタンコブのような職人気質の人でもありますが、岐阜の稲葉山城を策略で占拠するなど半兵衛でなければできなかったと思っています」

 司馬さんの作品の、「余談だが」といって物語から外れ全体状況を書くところが、まるでト書きのようでおもしろいし好きだと言う。読書家で俳優、谷原さんならではの楽しみ方だ。

週刊朝日  2014年5月2日号


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