“カメレオン俳優”と言われる男・浦井健治の魅力

週刊朝日
 2000年、テレビの「仮面ライダー」シリーズの敵役でデビューし、その4年後、ミュージカル「エリザベート」のルドルフ皇太子役に抜擢された、若手舞台俳優の注目株・浦井健治さん。舞台通からは、“カメレオン俳優”と称されるほど、作品ごとに異なった魅力を発揮している

「5年前、シェークスピアの『ヘンリー六世』で主役のヘンリー六世を演じたときに、演劇界の錚々(そうそう)たる面々に囲まれて、手も足も出ないという体験をしたんです。それでもなんとか9時間半という長丁場を乗り切ることができて、吹っ切れました。“できる”“できない”ではなく、最後は、作品のためであればいいんだ、と」

 人気若手ミュージカル俳優の井上芳雄さん、山崎育三郎さんとStarSというユニットを組み、昨年は、日本武道館でのコンサートを成功させた。

「1万人を起すファンの方が支えてくださって。多少でも、ミュージカルの可能性を広げる手助けができたら嬉しいなと思ってやっています」

 今年、読売演劇大賞の大賞と最優秀演出家賞を受賞した注目の演出家・森新太郎さんが演出する舞台「ビッグ・フェラー」で、彼は、ニューヨークに住むIRA(アイルランド共和軍)の若き活動家を演じる。

「『ビッグ~』では、民族の問題が描かれていますし、ストーリーだけ追ったら、遠い国の話に思えるかもしれない。でも、僕らが演じるのは“日常”です。そこに出てくるのは、普通の人々です。王様を演じるときも同じで、常にそこには、見る人に共感してもらえそうな何かがかならずあるはず。いろんな人物の、愚かさや弱さ、ときに強さを演じる上では、役者に、“己”という強烈な個性とか主張のようなものは、最終的には必要ないんじゃないかと思っています」

週刊朝日  2014年4月11日号

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