かっぽう着姿も好感を呼んだ小保方さん (c)朝日新聞社 @@写禁
かっぽう着姿も好感を呼んだ小保方さん (c)朝日新聞社 @@写禁

 衝撃的な研究発表で、一躍注目されることとなった小保方(おぼかた)晴子さん。開発した新しい万能細胞「STAP(刺激惹起性多能性獲得)細胞」は、iPS細胞よりも簡単に作ることができる。こんな研究をしている女性というと、何だか難しい人のように思えるが、会見では女子力の高いその姿にまた衝撃を受けた。周囲からの彼女の評判はどうなのだろうか。

 フリーマガジン「Rikejo」(講談社)の砥上雅夫編集長が2010年9月、小保方さんに男性ばかりの研究室での気苦労をたずねたところ、「お姫さま扱いをしてもらって、重い物を持ってもらってます」と、にこやかな調子で返答した。

「本当に育ちのよい、屈託のない笑顔が印象的でした」(砥上編集長)

 STAP細胞の共同研究者である山梨大の若山照彦教授は、「努力の人。そして、それを溢れる女性らしさで覆い隠し、人には見せないようなところがあった。徹夜明けに私に会うと、慌てて退室して、身支度を整えてくることがありました」。

 今回の会見も、「人前だから、きちんとしなければならないと思って、髪形やファッションを選んだのでしょう」(若山教授)。

 優秀な研究者であり、気遣いの人――。そんな小保方さんに、各大学も熱い視線を注ぎ始めている。

 母校の早大関係者は「早大史上初のノーベル賞学者の誕生が現実味を帯びてきた。三顧の礼で教授に迎え入れたいが、施設がないのが悩み」。東大関係者は「世界ランキングを上げるために、彼女の存在はぜひ必要」。山中教授を擁する京大関係者は「山中さんとツートップで売り出せば『ノーベル賞といえば京大』になる」などなど、小保方さんの争奪戦が繰り広げられそうな気配さえある。

 大学院進学直前、当時の指導教官だった早大の常田聡教授に「子宮を病気でなくして出産できなくなった人を救えるような技術を開発したい」と、再生医療の研究への意欲を語った小保方さん。周囲の雑念に惑わされることなく、今後も歴史に刻まれるような研究の道を究めてもらいたい。

週刊朝日  2014年2月14日号