「明日、ママがいない」騒動 打ち切りできない日テレ内部事情

週刊朝日#ドラマ
 児童養護施設を舞台にした芦田愛菜(9)主演の連続ドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系)が“崖っぷち”だ。

 第1話から、かつて赤ちゃんポストに預けられていた主人公が「ポスト」というあだ名で呼ばれたり、施設長が子どもをペットショップのイヌに例えたりと、扇情的な描写が話題になった。これに、赤ちゃんポストを設置している熊本市の慈恵病院や全国児童養護施設協議会などが抗議。放送中止や内容改善を求めた。さらに1月22日には、慈恵病院が放送倫理・番組向上機構(BPO)に審理を申し立てた。

 世間の反応をよそに、日本テレビ関係者は冷静だ。

「ウチは『家政婦のミタ』に『女王の教室』と、ここ数年、社会で騒がれることで視聴率と結びつけようとしてきた傾向がある。今回の騒動も織り込み済みで、むしろ歓迎ムードでした」

 ドラマ脚本の監修を務めるのは野島伸司氏。野島氏といえば、「高校教師」や「聖者の行進」など“問題作”を世に送り出してきた人気脚本家。このドラマが社会問題化するのも想定内だったというわけだ。

 だが22日に放送された第2話では、スポンサー名が告知されなくなり、8社のうち3社のCMがACジャパンに差し替えられた。

「こういう例は過去にもありました。『すごく深刻』というほどの事態ではない」(日本テレビ社員)

 とはいうものの、24日にはさらに2社がCMの自粛を表明。こうした反応を受けて、日テレ社内の空気も少し変わってきたという。

「今後は『あだ名で呼ぶシーンを少なくする』『施設長が虐待をするようなシーンをなくしていく』などの方針は決めたようです」(前出の日テレ関係者)

 さらにこんな変化も。

「野島氏が、監修から名前を外すよう訴えていると言われています。脚本自体は監修したが、事実関係には関与していないという理由だとか。そもそも、日テレは野島氏に気を使って突っ張っている部分もある。もし野島氏が外れれば、脚本はいじりやすくなるでしょう」(芸能記者)

 同ドラマの制作会社は、日テレ子会社の「AX-ON」。実はこの会社、過激な性描写が物議をかもし、BPOの審理対象となった「幸せの時間」(2012年、東海テレビ)も制作していた。同ドラマはBPOの青少年委員会から指摘を受けて、後に東海テレビ役員が報酬カットになっている。「明日、ドラマがない」とならなければいいが……。

週刊朝日 2014年2月7日号

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