最近は「増毛は経費でおとせるのか坂東さんに聞きたい」と友人に語っていた (c)朝日新聞社 @@写禁
最近は「増毛は経費でおとせるのか坂東さんに聞きたい」と友人に語っていた (c)朝日新聞社 @@写禁

「日本維新の会は長老議員が支配している」と不満をブチまけ、1年で衆院議員を辞職した東国原英夫氏(56)。そのまま、東京都知事選に出るのかと思いきや、2013年12月19日の会見では「予定はない」と強く否定した。

 議員辞職までしたのに、何を目指しているのか。

「本命は都知事だったはず。首都のトップだし、チヤホヤされますから。しかし、猪瀬氏の金銭問題が出た後も東国原待望論は広がらず、11年の都知事選で『東京五輪反対』を訴えていたことも明らかになってしまった。さすがに『今回は勝てない』と踏んだのでしょう。いまは15年1月の宮崎県知事選を狙っているはずです。最近、同県庁のそばに約3千万円の新築マンションを購入し、『終の棲家にする』と言っていましたから」(維新の中堅議員)
宮崎県知事を1期でトンズラしながらまた戻るなど、まるで悪い冗談だが、意外にも観光業界などからは待望論が出ているという。ベテラン県議が明かす。

「現知事は総務省出身で政策通ですが、いかんせん地味。ここ3年間の観光客数も頭打ちです。マンゴーや地鶏が跳ぶように売れた東国原時代を懐かしむ人も少なくない。12月に宮崎市内で開催されたマラソン大会では、現職より東国原氏への歓声のほうが大きかった。出馬となれば、支援する人も多いのではないか」

 だが不可解なのは、東国原氏が議員辞職までしたこと。維新を離党し、無所属の国会議員のまま、宮崎県知事選を目指すこともできたはずだが、なぜ辞職に踏み切ったのか

「タレントの方が収入が増えるからですよ」と指摘するのは東国原氏の知人だ。

「衆院議員は“文化人枠”のため、東国原氏の場合、講演のギャラは1時間で50万円ほど。それがタレントになると、2倍に跳ね上がるようです。これまで控えていたパチンコ店での営業もできる。相当の収入増です。身軽になって稼ぐだけ稼ぐつもりではないか」

 そういえば衆院議員を辞職したのも冬のボーナス(233万円)が支給された直後。頭の中はそのまんまカネと選挙ばかり、か。

週刊朝日  2014年1月3・10日号