住宅ローンは「史上最低金利」だという。一般的に住宅ローンは、「金利が低い時期は固定型、高い時期は変動型で借りる」のが鉄則といわれている。今後の金利上昇が見込まれることから、絶好の「借り時」「借り換え時」であるとも言えよう。どちらがいいのだろうか。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の池上秀司氏は、「固定型」か「変動型」かを選ぶうえで、「利息と元金の比率も考慮すべきだ」と指摘する。

 例えば、3千万円を借りた場合(35年ローン、元利均等返済、「固定型」の金利2.3%、「変動型」の金利0.875%と設定)、最初の月の返済額は、「変動型」が8万2949円で、「固定型」は10万4060円となる。毎月の利息は、「その時点の借入残高×年利÷12」で算出される。

 その内訳をみると、「固定型」のほうが利息分の比率が高い、すなわち元金分の比率が低くなっていることがわかる。

「『固定型』は、返済月額が『変動型』よりも約2万円多いにもかかわらず、当初は元金を『変動型』ほどは減らせません。金利の推移だけでなく、元金を減らすにはどちらがいいのかも考慮すべきです」(池上氏)

週刊朝日  2013年12月27日号