週刊朝日に連載中の「山藤章二の似顔絵塾」の第32回大賞作品が決定した。選考会には、タレントの壇蜜さんと大久保佳代子さんが登場。塾長・山藤章二さん、本誌編集長とともに選考した。選考中、話の流れで壇蜜さんの作品を見ることに。

*  *  *
編集長:壇蜜さんの作品も見てみたいですね。

壇蜜:あ、いま私の作品を見せるんですか……。

大久保:壇みっちゃん、絵描くの?

壇蜜:いや、絵じゃないんです。(携帯電話の画面を見せながら)これ、作家の百田尚樹さんなんですけど。

大久保:何でつくってんの?

壇蜜:お肉を焼く丸い黒い石にタマネギをのせてるんです。

大久保:立体的な似顔絵なんだ。

山藤:ハガキにプリントアウトしたら作品になるね。このタイプで作画する人もいますよ。例えば「電車のドア」を見て「大洋ホエールズの田代(富雄)選手」とかね。物を見て、「何かに似てるな」と発想するんです。食事しているときに、「あ、これでできる」と思われたんですか?

壇蜜:輪切りのタマネギをつまみあげたらポロポロ崩れたので、じゃあ二つだけ焼こうって、こう置いたんです。そしたら、「あ、さっきテレビに出ていた百田さんに似てる」と思って。

編集長:これも載せたいですね。

山藤:選者の作品を載せるっていうのはいままでなかったもんね。

壇蜜:いやいやいや、これは本当に載せたら申し訳ないです。

編集長:芸能人や政治家でも投稿する方はけっこういらっしゃいますよ。永六輔さんは何度か。村松友視さんや、亡くなられた緒形拳さんも。

山藤:この絵がある日、普通の入選作として掲載になって、「壇蜜」と書いてあったら面白いですね。「おやっ」と気がついた人だけ驚く。

週刊朝日  2013年12月27日号