今月2日「2013ユーキャン新語・流行語大賞」が発表となった。そこで大賞を受賞した“流行語メーカー”たちの装いをファッションデザイナーのドン小西氏がチェックした。以下、コメントはすべて小西氏。
・滝川クリステル(フリーアナウンサー)
華やかな赤の膨れジャガードのミニワンピース。色といい、素材といい、わかりやすい流行が満載で、「私が主役」っていわんばかりだよな。でも彼女って一歩引いたクールさと神秘性が魅力じゃなかったかね。そんなカリスマ性を捨てて、来年はどこまで「お・も・て・な・し」ひとつで引っ張れますやら。
・能年玲奈(女優)
お母さんが作ってくれた学芸会の衣装じゃないよ。プロの目で見ると、先進的で、よくできた服だよ。今年のファッション界は「今まで見たことのない」ような斬新なファッションを模索してきたけど、この不思議な服もそんな試みの産物だよね。芸能界で「今まで見たことのない」タイプの彼女にも、よくお似合いで。
・林修(予備校講師)
素人が人気者になると、勘違いして生活もファッションもド派手になることが多いんだけどさ。この人の場合は、ズボンの長さやたるみ具合から、ネクタイの太さまで、全身いたって平常心。電車に乗ってるそこらの会社員みたいだもんな。この地に足のついた感じ。人気者としての息は、この先、意外と長いかも?
・宮藤官九郎(脚本家)
もみあげと帽子といい、パンツの幅と長さといい、ネクタイの細さといい、おまけにジャケットの袖からシャツのカフスが見えてるのも、すごく雰囲気があるよね。でもさ、よく見ると、スーツはできの悪い、けっこうな安物。マニアな脚本家クドカンと、大御所脚本家・宮藤官九郎先生の間で、揺れる心情が服から見える?
※週刊朝日 2013年12月27日号