なにかとトラブルになりがちな不動産の相続。遺す側の人も、遺される側の人も、まずは家や土地の情報収集から始めよう。『親に気持ちよく遺言書を準備してもらう本』(日本実業出版社)の著者で行政書士の竹内豊氏は、「法務局に『登記事項証明書』を請求してみましょう」と勧める。

 この証明書には、不動産の「所在」や「土地の地番」や「建物の家屋番号」、また「所有権の権利者」などが書かれている。初めての場合は、不動産がある地域を管轄する法務局へ電話し、事前に請求方法を聞いておくとスムーズだろう。

 竹内氏が過去に扱った相談事案では、こんなケースがあったという。

「相談者が住んでいる自宅の登記事項証明書を見たら、土地の権利者の欄に、ずいぶん前に死亡した父親の名があったのです」

 父親が亡くなって遺産分割が済めば、本来は登記を書き換えて、権利者の欄には別の人の名前が載る。つまりこのケースでは、登記の変更をし忘れた、もしくは遺産分割が何らかの理由でできていなかった、ということになる。

 そのままでは売却やその後の相続にも支障が出る。思わぬトラブルを招かないためにも確認が必要だ。

 また、相続税の計算に必要な不動産の「評価額」を知るには、毎年郵送されてくる固定資産税の「納税通知書」をチェックしよう。通知書には建物と土地の「固定資産税評価額」が載っている。建物はそのままでOK。土地は固定資産税評価額を0.7で割り、それに0.8をかけた金額が目安になる。

週刊朝日 2013年10月18日号