「カフェきゃらふ」では売り上げの一部を被災地の団体に寄付している。写真は宮城県東松島市から来たノーラ(1歳・メス) (撮影/写真部・岡田晃奈)
「カフェきゃらふ」では売り上げの一部を被災地の団体に寄付している。写真は宮城県東松島市から来たノーラ(1歳・メス) (撮影/写真部・岡田晃奈)
入口の方向に客の気配を感じて興味津々 (撮影/写真部・岡田晃奈)
入口の方向に客の気配を感じて興味津々 (撮影/写真部・岡田晃奈)
お昼寝タイムが終わって、遊びに熱中する猫たち。浅草という場所柄、観光で来る外国人の客も多い (撮影/写真部・岡田晃奈)
お昼寝タイムが終わって、遊びに熱中する猫たち。浅草という場所柄、観光で来る外国人の客も多い (撮影/写真部・岡田晃奈)
頭隠して尻隠さず状態のフランフラン(1歳・メス)。昨年12月に宮城県石巻市から来た (撮影/写真部・岡田晃奈)
頭隠して尻隠さず状態のフランフラン(1歳・メス)。昨年12月に宮城県石巻市から来た (撮影/写真部・岡田晃奈)

 普通のカフェに普通のがいるだけ。なのに、なぜか癒やされる。日本の“猫カフェ”ブームは、いかやパリにも1号店が出現し、海外からも注目されている。

 昨年12月に浅草に開店した「カフェきゃらふ」は、東日本大震災後に宮城県から来た猫が暮らすカフェだ。

 店長の平山龍さん(30)は言う。

「開店のきっかけは昨年5月に宮城県で参加したボランティアでした。ガレキの山をはじめて見て『もっと自分から動かないと』と痛感した。その時にたまたまシェルターで保護されていた2匹を引き取ることになって、『猫カフェをやろう』と決めました」

 いまでは被災地の猫を3匹、それ以外の猫を6匹飼っている。平山さんは笑いながら「仕事はサラリーマン時代より大変」と話すが、後悔したことはないという。

「店の方針として、被災地の猫であることを前面に出していません。被災地の猫も、そうでない猫も、仲良く暮らしています」(平山さん)

 店名は「猫(cat)」と「笑う(laugh)」を掛け合わせた。その名のとおり、店内に笑い声が響き渡る。「笑う門には猫来る」カフェである。

※週刊朝日 2013年10月11日号