早くも「便乗商売」が現れた。2020年の東京五輪開催が決定した直後から、「関連商品」がネットオークションに出品され、高値で売買されているのだ。

 出品数が多いのは、招致グッズ。なかでも、価格が高騰しているのは、ピンバッジだ。1個当たり500円(これは当時の売値とほぼ同額)程度で出品され、およそ2千円で落札されている。「4種類10個セット」は、10円から開始され、残り9時間を残して2万5500円。まだ値がつり上がるかもしれない。

 非売品では、開催都市決定と同時に配布されたらしい「激レア」(出品者いわく)な日本手ぬぐいや、関係者から手に入れたとおぼしき、招致パンフレットなどもあった。
 
 元手を1円も使わず稼いでいるのが、新聞の号外関連だ。「祝☆2020年・東京オリンピック記念号外☆5紙」なるものは、1円から開始し、残り2日を残して3300円まで上がっている。オークションを見越して街中を奔走し、各社の号外を集めて回ったのかもしれない。また、同日には、上記5紙にスポニチとスポーツ報知を加えた「7紙セット」が9千円で出品されるなど、プチバブルの様相だ。

 東京五輪とは関係ない商品も出回っている。たとえば「猪瀬都知事のサイン本」は、落款(らっかん)付きで、800円なり(取材時点)。ちなみにタイトルは『ゼロ成長の富国論』。低成長国・日本を、ぜひ東京五輪招致をきっかけに「富国」にしてほしいものだ。

 便乗したのは2020年バージョンだけではない。前回1964年の東京五輪グッズも出てきた。「1000円銀貨60枚」や「100円銀貨1100枚」といった記念硬貨の大量出品もある。なぜこんなに持っていたのかは知らないが……。

 変わり種は、聖火トーチ。未使用とあるが、未使用の聖火トーチなど、なかなか手に入るものではない。古書店の主人が古物展で手に入れた物のようだが、1964年の東京五輪当時は誰がどういう理由で所有していたのか。そんな謎も値段に反映するのか、残り4日で8万1千円。おそらくまだまだ上がるはずだ。

 オリンピック関連の「とんでもグッズ」、価値のある掘り出し物か、ゴミと化すシロモノか。7年後に思いをはせながら、オークションに参加してみるのも楽しいかもしれない。

週刊朝日 2013年9月27日号