へたれキャラからセンターに 指原莉乃が歩む「非・王道」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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へたれキャラからセンターに 指原莉乃が歩む「非・王道」

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週刊朝日
HKT48で活躍する指原莉乃 (c)朝日新聞社 

HKT48で活躍する指原莉乃 (c)朝日新聞社 

 新曲「恋するフォーチュンクッキー」が100万枚を突破したAKB48。センターに立つのは、元AKB48で、現在は博多を拠点に活動するHKT48所属の指原莉乃(20)だ。選抜総選挙1位という栄光までの道は紆余曲折、「非・王道」の歩みが彼女を成長させた。HKT48劇場支配人の尾崎充氏(47)に話を聞いた。

*  *  *
 指原はもともと、アイドルオタクの女の子でした。大好きな松浦亜弥さんやBerryz工房のような、いわゆる「王道」のアイドルにあこがれ、07年にAKB48の研究生になりました。

 AKBは大人数ですから、目立つには「立ち位置」を見つけなくてはいけません。そんな中、秋元(康・プロデューサー)さんが指原のブログのおもしろさに注目し、もっと書くようにとアドバイスした。確かに表現が独特で、文章力もありました。それで次第に世間に知られるようになり、バラエティー番組にも呼ばれるようになったんです。

 指原の代名詞となる、消極的で度胸のない「へたれキャラ」が前面に出たのは、そのころからですね。例えば「へたれを直すためにバンジージャンプ」という番組企画がありました。普通の子なら、飛ばなきゃ番組的にまずいと思って最後は飛ぶ。でも指原は結局飛べなかった。型にはまらない「へたれぶり」が、ファンを広げていきました。

 本人も自分をアピールするのに必死だったと思います。ただ不本意な気持ちもあったでしょうね。アイドルの「王道」とは違いますから。変な話ですが、指原はとびきりかわいいわけでもスタイルがいいわけでもない。歌やダンスが飛び抜けてもいない。ブログや「へたれ」で芽が出て、そこからMCなどの潜在的な能力が発揮され、アイドルとしての階段を上っていった。その意味では、従来とは逆の発想で育ったアイドルだと思います。

 12年の選抜総選挙では4位となり、知名度も高まりました。ですが、その直後に過去の交際報道があり、HKT48に移籍となります。いろんなことが浮き彫りになって、一人の人間としては辞めて逃げたほうが楽だったと思う。でも彼女は前に進むことを選び、まだできて新しいHKT48の知名度を上げるため、全力を尽くすことになります。

 今、身近にいて感じるのは、指原のプロデューサー的な能力の高さです。メンバーの個性を見極めて「ボスキャラ」などといった「売り」をうまく押し出していく。そのあたりは僕なんかよりずっと感覚が鋭い。ステージ上での演出についても提案が的確です。もともとアイドル好きであることに加え、自らの経験も生きているんでしょう。僕は30年近くこの業界にいますが、二十歳でこれだけ全体を見られる子は見たことがない。少なくとも、もう指原はへたれではありません。

 今年の選抜総選挙1位は、挫折を糧にしてきた成長や頑張りが、みなさんに認められた結果だと思います。といっても、スタッフの誰も1位なんて想像していませんでしたけど(笑)。指原には、今後もHKTを盛り上げながら、彼女なりのアイドルの道を切り開いていってほしいですね。

週刊朝日  2013年9月13日号


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