岡田弘さん(左)と宋美玄さん(右) (撮影/写真部・工藤隆太郎)
岡田弘さん(左)と宋美玄さん(右) (撮影/写真部・工藤隆太郎)

 性と夫婦生活には深い関係がある。「女医が教える本当に気持ちいいセックス」がベストセラーとなった産婦人科医、宋美玄(ソン・ミヒョン)氏と、男性不妊とED治療のスペシャリストである岡田弘・獨協医科大学教授が熟年になってもセックスができる身体作りについて語った。

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宋:熟年層がセックスをして、肉体的、精神的に悪い影響を受けることは、まずないですよね。だから、パートナーに恵まれ、できる環境が整っている人は積極的に楽しめばいい。

岡田:それどころか健康面では、パートナーの変調に気づくきっかけになりますね。EDは、動脈硬化やメンタルヘルスが関係する病気の前兆だと考えられています。だから、女性は夫の勃起力が弱まったら、注意したほうがいい。病院で診てもらうと、ほかの大きな疾患が見つかるかもしれません。サインを見逃さないためにも、お互いに裸で触れ合うことはよいことです。

宋:セックスやオーガズムが女性の身体にいい影響を及ぼすか否かということは、性科学の世界でもまだ明らかになっていません。ただ、快感を感じてオキシトシンというホルモンが大量に出ると、よく眠れたり、偏頭痛が消えたり、ストレスが軽減されたりするという説はあります。

岡田:最近はあちこちで「セックスは健康になる」という文句を聞くけど……。

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