ヨーグルトや乳酸菌飲料には、腸内環境の改善はもちろんのこと、ほかにも期待できる効果がある。

ヤクルトAce」や「ヤクルト400」などヤクルトの乳酸菌飲料に含まれる乳酸菌シロタ株は、胆道がん手術後の感染症予防や重症小児患者の腸の機能改善といった医療現場でも応用されている。

「感染症で使う抗生物質には、腸内の有用菌も減らしたり耐性菌が出現する問題もあったりするので、乳酸菌が注目されています」(ヤクルト本社広報室課長の河見浩司郎さん)

 風邪やインフルエンザの「救世主」とも言われた菌がある。明治の「1073R-1乳酸菌」だ。免疫学の第一人者、順天堂大学医学部の奥村康特任教授によれば、山形県舟形町と佐賀県有田町で59~85歳の住民計142人にこの菌が入ったヨーグルトを毎日90グラムずつ8~12週間食べてもらった。食べていない人と比較したところ、食べた群は風邪のリスクが低下した。マウスを使った実験では、インフルエンザ感染後の生存率が向上した。

「菌がつくりだす多糖体がNK活性に関与するようです」(奥村教授)。NKとはNK細胞のこと。免疫系に関するリンパ球の2割を占めるもので、「遺伝子がおかしくなった細胞ががん化しますが、NK細胞が元気ならば、やっつけてくれる」(同)。

週刊朝日 2013年7月12日号