いまやマンション購入の際に耐震性をチェックすることは不可欠になった。それに加えて気になるのが土地の地盤。近畿圏で地盤が固く、地震に強い“最強のマンション”はどこにあるのか。

 近畿圏では地盤が比較的固い地域に資産性の高い駅が多い。

「大阪市の土地の約8割は『プリン地盤』と呼ばれる軟弱地盤になっています。比較的、地盤が固い地域は大阪城から天王寺南側まで伸びている上町台地にあります」(立命館大学歴史都市防災研究所・高橋学教授)

 その上町台地の上に位置しているのが、天王寺、放出(はなてん)、鶴橋などといった資産価値の高い駅で、これらの駅周辺の地域が、大阪市の“最強のマンション”の所在地といえるだろう。

 本誌が考案した新指標による騰落率ランキング3位に入った福島は、地盤が軟らかいのが難点だ。「淀川と堂島川に挟まれた三角州地帯で、駅の近くに淀川の旧河道もあり、高潮、津波、液状化の危険がある」(関東学院大学の若松加寿江教授)。

 その一方で、京都市では、騰落率ランキングトップの二条城前と4位の東山がどちらも地盤の固い地域にある。「地形は扇状地に分類され、地盤は砂礫(されき)地盤で良好です」(同)。

週刊朝日 2013年6月14日号