絢香さんも21歳で公表した「バセドウ病」 の治療法

2013/05/31 16:00


 福原さんはすぐに内服薬での治療を始め、体調は改善した。1年ほどで「もう大丈夫」と言われて薬をやめたが、2年後には再びひどい汗をかき、体重が減った。「治ったはずなのに」と不信感を抱いた福原さんは、インターネットで調べ、自ら伊藤病院に転院した。

 伊藤病院は1937年から続く甲状腺疾患の専門病院だ。福原さんはここで初めて治療法についての丁寧な説明を受けたという。

 バセドウ病の治療方法には(1)薬物治療、(2)放射性ヨウ素治療(アイソトープ治療)、(3)手術の三つがあり、いずれかの方法で進みすぎた甲状腺機能を正常に戻す。

 福原さんが前の病院で受けたのは(1)薬物治療だ。現在、日本における基本治療で、甲状腺ホルモンの合成を抑える抗甲状腺薬を服用する。薬は2種類で、チアマゾール(商品名メルカゾール)とプロピルチオウラシル(商品名チウラジールなど)。飲み始めて2~3カ月ほどで甲状腺機能は正常になるが、1~3年は飲み続ける必要があり、その後再発する患者も多い。副作用もまれに起こり、発疹や発熱、肝機能障害、重い場合には白血球減少症となる。

(2)の放射性ヨウ素治療は、放射線を発するヨウ素入りのカプセルを服用する。ヨウ素が甲状腺に集まりやすい性質を利用し、ヨウ素が発する弱い放射線で甲状腺の細胞を少しずつ破壊する。1回の服用で治療が終わり、半年から1年後には甲状腺機能が落ち着くが、多くは甲状腺が破壊されすぎて「甲状腺機能低下症」になり、甲状腺ホルモン剤を一生飲み続けることになる。

(3)の手術は、肥大した甲状腺を切除する。手術については後述するが、どの治療法も一長一短ある。伊藤病院内科医長の向笠浩司医師は言う。

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