そうはいっても、雅子さまは、結婚当初から皇太子さまに気を配り、立ててきた。宮内庁関係者によれば、雅子さまは、皇太子さまとの身長差を考えて、ヒールが4、5センチのパンプスを履くように気遣いをしてきた。また、公務の際にかぶる帽子もなるべく身長が低く見えるようなデザインを選んでいるという。

 ご一家だけの空間では、リラックスした表情を見せる雅子さまだが時折、ひどくふさぎ込んでしまい、皇太子さまが雅子さまをサポートする場面もよく目撃されている。

 かつて天皇ご一家の警護の責任者を務め、東宮侍従長として皇太子ご一家に仕えた末綱隆氏は、知人にこうこぼしていたという。「雅子さまとは直接、お話をできない状況です。お出かけの有無などは皇太子さまを通じてお返事を頂くしかないのです……」。

 こんな話もある。両陛下に近い人物が、偶然立ち寄り先に皇太子ご夫妻がいらっしゃることがわかり、ごあいさつをしようとしたところ、ひどく待たされたことがあった。あとで東宮職員に理由を尋ねると、こう説明したという。

「ご面会の旨をお伝えしたところ、妃殿下が取り乱されてしまったのです。殿下が妃殿下の気を静めるのに時間を要したのです」

 いまは、雅子さまを皇太子さまが懸命に支え、夫婦で寄り添いながら歩んでいる時期なのだろう。

週刊朝日 2013年5月3・10日号