給食アレルギー対策にまで教師は手が回るのか? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

給食アレルギー対策にまで教師は手が回るのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加

 東京都調布市の小学校で乳製品アレルギーのある5年生の女児が、給食のおかわりとしてチーズ入りチヂミを食べた後でアナフィラキシーショックを起こして死亡するという事故が起きた。生物学者で早稲田大学教授の池田清彦氏は、給食のアレルギー対策まで教師の仕事なのだろうかと疑問を抱いている。

*  *  *
 日本では横並び意識が強く、皆と同じことをするようにとの暗黙の強制が働くので、特異なアレルギーを持っている人は、よほど意志が強くないと生きるのが大変である。亡くなった女児も、本来ならば給食など食べずに親がアレルギーが出ない食物を用意すればよかったのかもしれないが、先生が児童に給食を残さないように指導するのが当然との風潮があるこの国では、それもなかなか難しいのだろう。

 調布市の教育委員会は「学校教職員の情報共有が不十分で、危機管理意識が欠如していた」とする事故原因の検証結果をまとめたという。再発防止策として今後、近くの大学病院と連携し、4月から食物アレルギー対策を強化するんだと。亡くなった女児は気の毒だけれど、事故が起きると何でもかんでも教育現場の責任にされたのでは先生はやってられない。

 先生の本務はあくまで学習指導にある。いじめ対策から健康管理まですべてやれと言われてもね。スーパーマンじゃないんだからできるわけがない。教育現場を管理すれば事態が良くなるというのは唾棄すべき短絡的な考えである。この国の未来は暗いわ。いっそ給食などやめたらどうかしら。昼飯など食わなくても人は死なねえよ。

週刊朝日 2013年4月12日号


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい