仕事のプレゼンや商談をするうえで大事なポイントのひとつとなるのが「声」。南越谷健身会クリニック院長の周東(しゅうとう)寛医師によると、いい声のためには「ハミング」が有効で、緊張がほぐれるなどの意外な効果もあるという。

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 朝起きてすぐは声がうまく出ないけれど、それは声帯や口の中が乾燥しているから。無理に声を出そうとすると声帯やその周りの披裂喉頭蓋ひだの粘膜を傷つけるので、発声はその部分を十分に潤わせてから。最初はハミングをするのがお勧め。口を閉じて「ん~っ」とやってみましょう。

 ハミングをしながらおなかに手を当てると、振動しているのがわかるはず。振動は食道だけでなく胃袋にも伝わるので、声帯を震わせてから朝食を食べると消化が促されるし頭もスッキリ。

 日中も、大事な商談やプレゼンがあるならその前に「ん~」を。よい声が出るだけでなく、副交感神経が高まって緊張も和らぎます。
 
 ハミングは腹式の発声練習でもあるので、続けると大きな声が出るようになりますし、内耳共鳴を自分で聞くことで音痴も矯正できるんですよ。すごいでしょ。

週刊朝日 2013年3月22日号