健脚維持に有効 筋肉にじわ~っと効く体操

週刊朝日
 世界トップクラスの日本の平均寿命。だが介護なしに生きられる健康寿命との差は10年ほど。この期間をどう縮めるか。医学博士で、予防医療・アンチエイジング医学に詳しい久保明さんに、健康であるために有効な運動法を聞いた。

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 運動器の中でとくに私が重視しているのが筋肉です。筋肉を使わないと、体の機能だけでなく脳も衰えてしまうからです。カギになるのはBDNF(脳由来神経栄養因子)という物質。低下するとうつ病やアルツハイマー症などのリスクが高まるともいわれています。BDNFは運動によって増え、その分泌には筋肉の収縮が大きく関与しています。

 人間の筋肉には、単に体を動かすためにあるのではなく、自らがいろいろな因子をつくって分泌する「臓器」でもあるのです。筋肉から出るIrisinという物質が、白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変え、肥満を防いでくれることも海外の研究でわかりました。ここまで解明されてきているのだから、使わない手はありませんね。ぜひ、衰えた筋肉にじわ~っと効く体操をしてみてください。

 まずは全身の筋肉の中でもっとも衰えやすく、歩くにも立つにも重要な太もも(大腿四頭筋)から鍛えましょう。「座ってバタ足」は腰掛けて左右の足をブラブラするだけですが、太ももの筋肉を刺激して丈夫な足をつくります。膝はあまり曲げずに太ももの筋肉で動かして。ゆっくり上下すれば、筋肉への負担が高まります。

 歩けるけれど転びやすいという場合は、足首が硬く、足が思ったほど上がっていないという問題が潜んでいます。足首から先をスムーズに上げ下げするためには、すね(前脛骨筋)とふくらはぎ(腓腹筋)を鍛えることが大切です。

「つま先立ち&かかと立ち」でこの二つの筋肉を交互に効果的に伸縮させましょう。足首が柔らかく動くようになれば、歩行も自然にスムーズになるはずです。

週刊朝日 2013年3月1日号

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