週刊朝日2月22日号の表紙に登場した、イ・ビョンホン氏
週刊朝日2月22日号の表紙に登場した、イ・ビョンホン氏

 韓流が日本を席巻して今年で10年。若手スターが次々に台頭するなか、人気・実力ともに、つねにトップに君臨し続けてきたイ・ビョンホン(42)が、役者としてのスタンスを熱弁した。

「俳優の演技は、表情を練習したり、本で勉強したりして深みが出せるものではありません。他人の人生を、体をもって見せなきゃいけないわけですから。後輩にはよく『分別をもってはいけない』と言っています。アイデアや創意工夫が必要なとき、分別が創造の芽を刈ってしまう。韓国では、親が子どもに一番よく言う小言は『もっと大人になれ』ですが、私は後輩には反対のことを言っています。『いくつになっても少年の気持ちをもっていろ』と。ただ、自分はあまり実践できていないんですが(笑)」

 この10年間については、こう振り返る。「やはり、最も大きなこととして日本の存在ははずせません。韓流のスタートに立ち会い、今日まで変化を見守ってきましたが、自分と自分の作品を、多くの方に知ってもらえたという点で韓流を経験できてよかった。日本の方々が関心と応援を送ってくださったことがハリウッド進出への大きな力になったのです」。

 今年は「G.I:ジョー バック2リベンジ」「RED2」というハリウッドの出演映画2作も公開される。が、どこへ行こうが変わらず、気負いもないという。

週刊朝日 2013年2月22日号