2月1日には、日経平均株価が1万1191円と、ついに約2年9カ月ぶりの高値となった。これから株はどうなるのか。専門家が「まだ上がる銘柄は何か」をガチンコで大予測する。

 キーワードは「モノがイイのに割安」。

 高値圏にある日本株の中でも、好業績なのに、出遅れている銘柄がまだまだゴロゴロしているというのだ。小樽商科大学大学院(MBA)准教授の保田隆明氏が解説する。「昨年11月以降、日本株は円安進行を受け、キヤノンなど大型の輸出銘柄を中心に上昇してきました。それ以外の業種には、取り残された銘柄が多いですよ」。

 日本株アナリストの本吉亮氏は、ネット関連株を推す。お薦めは、医薬品情報サイト「MR君」が好調なエムスリー、携帯ゲーム「モバゲー」のデイー・エヌ・エー(DeNA)だ。「アイテム商法『コンプガチャ』規制でソーシャルゲームは成長鈍化が危ぶまれた時期もありましたが、海外事業が利益貢献し始めています」(本吉氏)。

 輸出株も依然として人気がある。トヨタ自動車、ブリヂストンといった自動車関連株は、上位に入る。だが、単純に「円安→業績拡大」といった理由ではないという。「実は、景気の底入れから、世界的に自動車の販売台数が好調に伸び始めています。円安だけでなく、台数の伸びも恩恵を受けるのです」(フィスコ株式・IPO担当アナリストの小川佳紀氏)

 本吉氏は、マツダのみに注目する。「マツダは、他社と比べて国内の生産比率が約7割と高く、円高で苦労したが、経営環境が改善しました。低燃費車の『CX-5』の販売も好調です」。

 安くてイイ銘柄は、やはりゴロゴロしているらしい。

 保田氏、本吉氏、小川氏ら専門家6人に株価を予測していただいた。1カ月後に答え合わせを発表する。

週刊朝日 2013年2月15日号