下川裕治氏が格安バンコク旅で香港に感謝した理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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下川裕治氏が格安バンコク旅で香港に感謝した理由

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 週末にちょこっとアジアの都市に行く場合、どうすれば快適な旅ができるのか。旅行作家の下川裕治氏がバンコク旅行を計画。LCC(ローコストキャリア)という格安航空会社の登場で、格安業界の構図が崩れていることを実感したという。

*  *  *
 東京-バンコク間には、十数社の航空会社が就航している。乗り継ぎ便を組み合わせていく方法もある。年末年始や夏休み、連休などが絡まなければ往復で4万円台、ときに3万円台後半という運賃の航空券が手に入る。そのなかから、週末旅向け航空券を探していく。

 結論。今回はキャセイパシフィック航空にした。香港をベースにする航空会社だ。午前11時に成田空港を出発し、香港で乗り継ぐと午後5時台にはバンコクに着く。夕食は本場のタイ科理に間に合うわけだ。

 ところが出発が1時間遅れた。飛行機は予定時刻にターミナルを離れたというのに、空港内で待機。最近の成田空港はこれが多い。滑走路手前で停まってしまった機内で、ひとり苛立っていた。もし香港で予定どおり乗り継ぐことができなかったら、夕食が一回消える。週末旅のつらさだ。

 香港には予定より50分遅れて到着した。本来の乗り継ぎ時間は1時間。現実には10分しかない。とても問に合いそうもなかった。しかしここから香港の空港が本領を発揮する。バンコク便に乗り継ぐ乗客だけが集められた。

「バンコク行きを20分遅らせたので、大丈夫です」と説明された。そして最短ルートを係員が誘導し、バンコク便へ乗り込んだ。乗り換え時間は30分。この間に荷物も積み替えたのだ。そしてバンコクの空港には、ほぼ定刻に到着したのである。

 なんだか頭が下がる思いだった。成田空港の遅れを、アジアの空港が帳消しにしてしまう。定時運航は、かつて日本のお家芸ではなかったのか。アジアの勢いがそこにあった。

週刊朝日 2013年1月18日号


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