振付稼業air:manの振り付け本数は、年間千パターン以上。CMは約2日に1本撮っている。CM以外でも、AKB48、SMAP、木村カエラといったミュージシャンの振り付けから、最近話題の教育番組「歴史にドキリ」(Eテレ)のダンスまで、記憶に残るものが多い。ユニークな動きはどこから生まれてくるのか?
「例えば、『変な動きをしたいけど、下品にしたくない』とクライアントに言われたら、では下品って何?と徹底的に考えます。女の子のガニ股を下品とするなら、内股の変な形はどうだろう?とパターンを作っていく。言葉を紡ぎ出していけば、答えに辿り着く」
そう話すのは、主宰の杉谷一隆さん(40)。「振付師=ダンサーと思われがちですが、実際は正反対です。僕らは“踊らせる人”。だから、すべての動きを言葉で説明できないとダメ。5時間あれば4時間議論して、1時間で体を動かし振りを完成させます」ともいう。
今年は、「CMだけじゃなく、ダンスが必修になった学校教育にも進出し、どんどん無節操にやっていきたい」というair:man。常に日本のどこかで彼らの振り付けを目にする日は近いかも。
※週刊朝日 2013年1月18日号