「女将スマイル」がさまになる佐藤氏 (c)朝日新聞社@@写禁
「女将スマイル」がさまになる佐藤氏 (c)朝日新聞社@@写禁

 民主党代表代行だった2009年の衆院選で与党の大物議員に次々と「女性刺客」をぶつけた、「国民の生活が第一」の小沢一郎代表(70)。今回もその戦術は健在で、“小沢流”の主役はあくまでオンナである。

 お膝元の岩手3区では、消費増税法案の採決で造反しながらも民主党に残った黄川田徹復興副大臣(59)への対抗馬として、一関市で温泉旅館を経営する佐藤奈保美氏(46)を擁立した。

「地元では、人気旅館の女将(おかみ)としてメディアにもよく登場する有名人。父は元衆院議員の菅原喜重郎氏で、その秘書を務めたこともある」(地元の会社経営者)

シングルマザーで、旅館業をこなしながら子供を育て上げた苦労人。岩手・宮城内陸地震(08年)で旅館が被災したが、がんばって再建し、東日本大震災後は被災者を積極的に受け入れた」(地元市議)

 北海道8区で逢坂誠二・民主党総括副幹事長(53)の対抗馬にあてたのは、小沢氏の私設秘書で「美人運転手」としてメディアでも注目された北出美翔(きたでみか)氏(26)。函館出身で、中高一貫の函館白百合学園、慶大卒という才女だ。

「中学時代にNHK放送コンテストのアナウンス部門で入賞し、地元紙の取材に『夢はアナウンサー』と語っていた」(政治部記者)

 新党大地・真民主の推薦を得る見込みだが、こんな手厳しい声も飛ぶ。

「どなた?というのが正直な感想。情報がほとんどない。父親も無名で地盤もないでしょう。お奇麗な方を起用して男性の無関心層を動かそうという狙いなのか…」(地元議員)

 ちなみに、小沢氏を揺るがした最大の“オンナの事件”は、やはり妻・和子さんの「離縁状」騒動だろうが、地元岩手では、「ほとんど話題になりませんね。女性には影響があるのかもしれませんが…。むしろ陸山会裁判で無罪になったから、その分、なんぼかいい」(地元支援者)とのこと。

週刊朝日 2012年12月7日号