党首討論という衆人環視の中、野田佳彦首相(55)は突如「解散」を宣言し、自ら「ドジョウ劇場」をプロデュースした。首相にこの一世一代の決断をさせた要因の一つに、身内からの突き上げがあったという。

 党首討論の前日には、党の重鎮がそろう常任幹事会で「年内解散反対は党の総意」と決議。さらに緊急両院議員総会を開催して反対を決議し、野田首相を羽交い締めにする案まで浮上した。

 さらに、「心理的ダメージ」も、解散を決断する際にはかなりのウエートを占めていたという。一向に解散しようとしない野田首相に対し、野党は口をそろえて「うそつき」と連呼。おまけに後ろからも矢が飛んできたという。

「3党合意の後、後援会からも『あなたは約束を守らなくても平気なのか』との声が寄せられ、本人は相当へこんでいた」(関係者)

 野田首相はこうした一連の動きに背中を押されたというわけだ。

「党首討論で16日に解散を宣言することを事前に聞かされていたのは、女房役の藤村修官房長官(63)と岡田克也副総理(59)、安住淳民主党幹事長代行(50)の3人だけだったそうです」(官邸関係者)

 野田首相を含めたこの「4人組」が事前に解散風を吹かせて、環境整備に走っていた。期待値を上げておき、党首討論というこれ以上ない舞台での解散宣言を演出したのだ。

週刊朝日 2012年11月30日号