巨人・原辰徳監督 (c)朝日新聞社
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巨人・原辰徳監督 (c)朝日新聞社
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 原巨人が9月21日、3年ぶり34度目のリーグ制覇を決めた。シーズン序盤は借金が7にまで膨れ上がったものの、最後は貯金「43」で圧勝。翌22日のスポーツ報知には「原監督続投」という大きな見出しが躍った。開幕前、「3年連続Ⅴ逸は許されない」と球団社長が発言し背水の陣だった原辰徳監督に、続投のお墨付きが出た、ということだろう。しかし、"原内閣"の面々が安泰とはいかず、本家・永田町同様に"改造"となりそうだ。

 巨人は、昨年11月の清武英利前球団代表兼GMの電撃解任から始まったお家騒動の渦中にある。その後の選手の高額契約金報道や原監督の「1億円スキャンダル」への対応を含め、巨人および読売新聞社サイドが清武氏に対して強い敵愾心(てきがいしん)を抱いているのは明らか。清武氏との親密さが判断の基準になりそうだ。

 最も注目されるのは、岡崎郁ヘッドコーチ(51)の処遇だ。そもそも"清武の乱"は、今季のヘッドコーチにOBの江川卓氏を招聘(しょうへい)しようとした渡邉恒雄球団会長のプランに対し、すでに同ポストに岡崎氏の留任が内定していたことから、清武氏が渡邉会長を「コンプライアンス違反」などと批判したのが発端だった。清武氏も「岡崎君を守るためだった」と語っており、読売側からすれば、岡崎氏の存在自体が面白いわけがない。

 元巨人番のベテラン記者が言う。

「岡崎は去年まで、チャンスの回ってこないやつに『必ずお前の力が必要なときがくる』などと声を掛け、選手間でも評判がよかった。だが今年は急変して、『監督の小間使いに見える』と言われるようになった(笑い)。不景気な時代だし保身に走ってるんでしょう。それでもクビにすれば、ナベツネさんの横暴ぶりが際立ってしまう。球団は彼を動かせないんじゃないですか」

※週刊朝日 2012年10月5日号