9月6日抽選の「ロト6」で、2等の賞金額が過去最低を更新し、3位をも下回るという「珍事」が起きた。
 この回では1等賞金が1億3千万円を超えたのに対し、2等はわずか5万7100円。3等賞金の33万8700円をも大きく下回ってしまったのである。
 ロト6は2000年に販売が始まった1口200円の宝くじ。1から43までの数字から選んだ6個の数字が、抽選で選ばれた数字といくつ合致しているかで、1等から5等までの当選が決まる仕組みだ。
 ロト6を販売する、みずほ銀行の広報担当者も「不思議ですね」と首をひねるばかりだが、この間、ネット上では、「ついにキタ!」と、歓喜の声があがっていた。快哉を叫んだのは、無人島を舞台にした米国の人気ドラマ「LOST」のファンたちだ。
 実は、今回2等の当選対象となった「4、8、15、16、23、42」は、同ドラマに登場する「謎の数字」。劇中では、この数字を選んだ登場人物が、ロトで大金を当てているのである。ネット上ではその幸運にあやかろうという動きが広まり、「その6数字でロトを買い続ける」という掲示板まで存在していた。
 しかし、その人気が悲劇も呼んだ。ロト6は、各等ごとに決められた当選金額の総額を、当選者数で頭割りする。当選者が集中すればするほど1口あたりの当選金額が下がる仕組みだ。今回の結果でも、1等が3口、3等が702口だったのに対し、2等は実に3470口もの大量当選。これまでの2等の最低当選金額95万5500円を大きく「記録更新」する事態となってしまったのだ。

※週刊朝日 2012年9月28日号