一生元気な体は運動だけではつくることができず、生活全体のリズムを整えることが必要だという。そのためのポイントを医師の周東(しゅうとう)寛氏は「朝起き上がる」時の習慣を例に挙げ、次のように説明する。

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 朝目覚めたとき、がばっといきなり起き上がる人がいますが、危険です。睡眠中の体は交感神経と副交感神経が逆転し、交感神経が下がっています。いきなり起きると交感神経が急に上がり、それに伴い血圧も上がって心臓や脳などに余計な負担がかかってしまう。

 これを防ぐには、布団の中で足や手をこすりあわせたり、たたいたりすればいいのです。その刺激が交感神経をゆっくり目覚めさせます。

 トイレのため夜中に起き上がることもあるでしょう。そのときにもぜひ! パートナーがいないなと思って探したらトイレで倒れていた、そんな事態だけは避けたいものです。

 起きているときに足指や足裏をよくマッサージすれば、いつまでも歩ける体づくりに役立ちます。膝より下はどうしても血液の循環が悪くなるので、マッサージは重要です。いかに血管を上手にコントロールできるか。それが寿命にも大きく影響します。

※週刊朝日 2012年9月14日号