健康な体でいるためには、歯磨き、入浴、靴選びから口癖まで、日常の習慣にも気を付ける必要があるという。医師の宮田重樹氏は習慣のひとつとして「靴選び」を挙げ、次のように説明する。

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 軽視しがちなのが、靴と靴下。日本人は草履などを履いてきた民族のため、脱ぎ履きしやすい靴を選びがちですが、年をとったらやめましょう。脱ぎ履きしやすい靴は歩いていて脱げやすく、転倒を引き起こす危険性があるからです。

 中年を過ぎたら、見た目よりは機能を重視して。選ぶポイントは大きすぎず小さすぎず、足の指が靴の中で左右から締め付けられない型。そして背伸びをした際に踵が浮かないものを。

 靴下選びも大切。一般的な靴下の多くは爪先にゴムが入っていて、足指が両側から寄せ集められ指先が曲がるので、床をしっかり捉えることができません。歩行が安定するのは「5本指」のタイプです。イチローも使って話題になりましたが、指が広がって体を安定させるので高齢者の心強い味方です。室内では「裸足」もいいでしょう。

※週刊朝日 2012年9月14日号